記憶と感覚〜ゴッホとゴーギャン展

2017.03.16 Thu

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先日、愛知県美術館で3月20日まで開催されている「ゴッホとゴーギャン展」に行ってきました。

 

ゴッホとゴーギャンは同時代の画家で、交流があり、

ゴッホがパリから南仏のアルルに移住した後、

一時一緒にアルルに住んでいました。

 

ゴッホはゴーギャンの才能を評価し慕っており、

ゴッホが精神的な発作を起こし耳を切り落とした事件後に

ゴーギャンはパリに帰りました。

 

展示は時代ごとに両者の作品を展示しており、

アルルの時代のコーナーに差し掛かりアルルという文字を見た時

ふと、以前アルルを旅した時の感覚が蘇ってきました。

 

私が電車でアルルに着いた日は、とても暑い夏の日でした。

なぜだか、駅から宿まで歩いて行くことになり、

アルルの乾いた田舎道を、重い荷物を持って、てくてくとあるきました。

道端には、ラベンダーが群生しており、それを摘んで香りを嗅ぎながら、灼熱の道を歩き続けました。

 

アルルという地名を目にした時、一瞬にして、その時の暑さ、乾いた空気、ラベンダーの香りが蘇ってきたのです。

 

記憶というものは、こういうものだと思いました。

五感と共に、体験と共に記憶は成立するのが自然なのです。

そうやって培われた本物の記憶は、忘れるわけはありません。

 

だから、教科書や教材だけから頭だけで得た記憶、体感、経験を伴わない記憶は、

薄っぺらく再現性が低い。

 

それを続けること、強要される事は、苦痛でしかないでしょう。

経験や体感、感動を伴う記憶が、自然な記憶。

自然に沿った形で学習環境を作れないだろうか?

 

理科の実験や、体を動かし心を動かすワークと共に学ぶことが出来れば、

「記憶すること」は自然なのではないでしょうか?

学ぶことの楽しみを味わうようになるのではないでしょうか?

より自然で楽しい学び方、学びの場を工夫していきたいですね。

 

ゴッホとゴーギャン展での、アルルの記憶からそんな事を考えました。

類稀なる才能のふたりの展覧会

見ごたえたっぷりです。混んでますが、、

 

| 2017.03.16 13:10 | コクリエで学ぶこと |

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