【第6回】「なぜ子どもは国語が苦手なのか?」──大人との“認識の差”に気づく
2025年10月30日
「国語は、読んで答えるだけなんだから、簡単でしょ?」
そう思っている大人は少なくないかもしれません。 でも、子どもたちは口をそろえてこう言います。
「国語が一番わからない……」 「どう読めばいいのかが、そもそもわからない……」
今回は、子どもが国語を苦手に感じる“本当の理由”について、 大人との“認識のズレ”に焦点をあてながら考えてみましょう。
◆「読めばわかる」の“読める”が、すでにズレている
大人が「読めばわかるでしょ」と言うときの“読む”には、
・要点を拾う
・論理の流れをつかむ
・問いとの関係性を考える
といった、いわば“高度な読解”が無意識に含まれています。
でも、子どもたちはこの「読む」のレベルが、 もっと素朴で、初歩的な段階にいることが多いのです。
たとえば、
・文章を最後まで読む集中力が続かない
・漢字の意味がわからないまま読んでいる
・一文ごとのつながりが理解できていない
そんな状態で「読んで答えて」と言われても、 何をどうしていいのかわからなくて当然です。
◆“できる人”は、“できない状態”が想像できない
これはすべての教科に言えることですが、 特に国語は「できる人にとっては、なぜできないのかが見えにくい」教科です。
なぜなら、国語には公式がないから。 「こうすれば正解が出る」という型がはっきりしていないため、 「なぜその答えになったのか」も曖昧になりがちです。
そのため、教える側が「どうしてこの子はここでつまずくのか?」 を正しく捉えられないまま、 「もっとしっかり読みなさい」「ちゃんと考えて」 と指導してしまうことがあります。
けれど、それは本人にとっては、 「何をどうすればいいのかが、そもそもわからない」状態なのです。
◆「読む力」は“自動的”には育たない
「毎日学校で国語の授業を受けているのだから、自然とできるようになるだろう」 というのも、大きな誤解です。
読解力は、“読んでいれば勝手に伸びる”ものではありません。
・読み方のコツを知っている
・問いとのつながりを意識して読める
・自分なりに文章を解釈できる
といった「読みの技術」と「意識づけ」が育ってこそ、 「国語がわかる」「読むのが楽しい」につながっていきます。
◆まずは、大人が「ズレ」に気づくことから
子どもたちにとっての「国語の苦手」は、 能力の問題ではなく、このような基礎的なことを“教えられていない”ことによるものです。
まずは、私たち大人がその「認識の差」に気づくこと。 そして、「何を、どの順番で、どう教えるか」に目を向けていくことが、 子どもたちの“わかった!”を増やす第一歩になります。
次回は、読解が苦手な子の感覚を、大人が体感できる例を通じてご紹介します。
| 2025年10月30日 | コクリエ国語メソッドとは, 子どもの国語力を伸ばすために必要な視点 |


