【第2回】「思考力・判断力・表現力」はすべて国語力です
2025年10月17日
「思考力」「判断力」「表現力」──これは、文部科学省が2020年に発表した学習指導要領で、今後の教育において重視される3つの力として明記されたキーワードです。
実はこれら3つの力は、すべて「国語力」に支えられていることをご存知でしょうか?
◆「思考」は、言葉を使って行うもの
私たちが何かを「考える」とき、必ず言葉を使っています。
「今日はどの服を着ようかな?」というような日常的な思考も、 「この問題をどう解決しよう?」という仕事上の思考も、 頭の中で言葉を使って自分と対話していますよね。
つまり、「考える力=思考力」は、 「言葉の力=国語力」があってこそ働くのです。
◆「判断」も「表現」も、言葉なしではできない
「判断力」とは、情報を整理し、選択肢の中から最適な答えを選ぶ力。 このとき、頭の中では「これはこうだから…」「でもこっちは…」と、やはり言葉が使われています。
また、「表現力」は、言葉を使って自分の考えを相手に伝える力。 言葉の引き出しが多く、的確な言葉選びができるほど、伝わり方が変わります。
◆「国語力」とは何か?
ここで言う「国語力」とは、単に「国語のテストで良い点を取る力」ではありません。
・文章を正確に読み取る力(読解力) ・情報を整理し、自分の考えを持つ力(思考力) ・自分の考えを言葉にする力(表現力)
この3つが合わさった“言葉の総合力”を指します。
◆教育の現場で今、何が起きているか
今の学校教育では、こうした「思考・判断・表現」の力を、十分に育てきれていない現状があります。
なぜなら、従来の教育は「正しい答えを早く出す」ことを評価してきたからです。 でも、これからの時代に求められるのは、「自分で考え、判断し、表現する力」。
「正しい答え」がまだない世界を生き抜くには、一つの答えにたどり着くための教育方法では、ダメなのです。
新しい世界を生き抜くために必要な力を育む学びが、実は「国語」なのです。
◆国語が変われば、すべてが変わる
国語力が育つと、他の教科の理解も深まります。 文章が読めるようになると、問題文の意味がわかり、理科や社会の学習効率もアップします。
また、親子の会話も変わります。
「相手が何を言いたいのか」を受け取れるようになると、 言葉のキャッチボールができるようになり、家庭内のコミュニケーションも円滑に。
国語は、「試験科目」ではなく「生きる力」そのものなのです。
次回は、「なぜ今、国語ができない子が増えているのか?」というテーマでお話ししていきます。
| 2025年10月17日 | 教育改革と国語力の重要性 |


