なぜ国語の読解ができないのか?

文章読解に必要なこと
先日授業をしていてこんなことがありました。
今日は、国語の読解に必要な、ある事についてお話しします。
その生徒は小学校4年生から通ってくれて今は中学校1年生。
とても真面目で出来の良いお嬢さんです。
普段は文章読解もとても得意です。
当日の課題は文章を読んでその後自分の意見を書く意見文でした。
意見文の授業もかなり長い間続けていて、最近は課題文を読んで、要約して、意見のメモを作って、原稿用紙に書く、と言うのも、かなりすらすらできるようになりました。
メモを作った時点で一旦見せてもらうのですが、その日は課題文に書かれた指示とは異なる意見を書いていました。
普段の彼女とは違う出来だったので、本文についての理解度を確認する質問をしました。
文章の内容は千利休の茶室が狭いのになぜ狭く感じないか、なぜわざと狭くしたかについての文章でした。
「千利休って知ってる?」の質問に彼女は「知らない」と答えました。
国語の問題、課題は、「千利休やその社会背景を知っていること」を知っていれば、わかりやすく、意見をかけますが、そうでないと何を書いてもズレできます。
ですから、千利休についての知識のない彼女が書くものは的外れになってしまうのです。

国語の読解には一般知識、体験が必要
ここに、表には出ない国語の難しさがあります。
生徒の持っている知識、常識、ものごとの背景の理解によって、文章の理解度が変わってくるのです。
ですから、ある程度以上のレベルの文章になった場合に、「国語」の分野だけでなく、社会、一般常識、社会的経験など広い分野の教養が関わってきます。
歴史の教科書で、千利休の名前ぐらいは出てくるかもしれませんが、詳しい事について話題になるか、あるいは記憶に残っているかと言うのは別問題になります。
低学年の間は国語がよくできたのに…と言う背景には、国語の問題が難しくなるにつれて、知らなければならない一般知識、生活の経験などが増えてくるからです。
文章読解とは文章の意味を理解すること
文章読解とは、「文章の意味がわかること」文章の意味とは、そこに表されている記号としての言葉だけでなく、その背後にある膨大な情報も含んでいます。
国語は、いってみれば「複合科目」です。
国語だけを学べば国語の成績が上がるわけではありません。
読解力がない、文章の意味が分からなくなってきた、というとき、文章の内容の知識が足りないのかもしれません。
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